あーるのあーだこーで。

コーデ週記と日々のこと。

映画「化け猫あんずちゃん」

こんにちは、あーるです。

 

少し前ですが、映画「化け猫あんずちゃん」を観てきました。初日の舞台挨拶、息子と娘と三人。夏休み突入イベントとして楽しめました。

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知人にオススメされて行ったわけですが、最初聞いたのが「山下敦弘が監督したアニメ映画」というざっくりした説明で。全然ピンと来なかったのですが…

 

よくよく聞けば、ロトスコープ ー実際に撮影した映像をトレースしてアニメーションを制作する手法ー デジタルハリウッドHPより)で作られたアニメ映画で。

実写版を山下監督が撮り、それを元に久野遥子監督がアニメに起こし、フランスの有名なクリエイターも背景美術で参加している、というなんとも贅沢な作りなのでした。

 

全体的な色使いが本当に柔らかくて優しくて。最近、実写みたいに綺麗なアニメーションやクッキリハッキリした絵を見慣れていたせいか、このトーンは癒されます!

 

母親を亡くした小学五年生の女の子、かりんちゃん。父親の実家である片田舎のお寺に住んでいる化け猫あんずちゃんと、その仲間たちと夏を一緒に過ごす…というお話。

 

ゆるゆるとした前半から、お母さんに会いに地獄に行き妖怪バトルが巻き起こる後半まで、出てくるキャラの温度感が心地よい。

個人的には、カーチェイス(あんな車で!)は…長くするために入れた感がしないでもない。まぁ、原作のように短い話をゆるーっと三本立てとかにしてもそれこそ誰が見るんだ?になるのかもしれませんが。

 

あんずちゃん、は猫、化け猫なんですがおっさんみたいで、パチンコでお金増やそうとして敗けたり、夜中に宴会をひらいたり(で、仲間に文句言いながらやけに手際よく片付けてたり)、ナチュラルに原付に乗ってたり。で、不思議なのが、いきなり受け入れちゃっている自分。そのたたずまいにすっかりやられてしまいました。

 

個人的には大満足したものの。正直、元々誰が見に行くのかターゲットがわかりづらい気もする。ただ、8歳の娘はめちゃくちゃハマってた。「あんずちゃんといっしょに住みたいなー」ってずっと言ってる。

あと、森山未来演じるあんずちゃんのセリフを延々と真似してる。おっさんの、猫を演じてるんだけど演じてないような、ずっと生きてたでしょ?みたいな存在感。

 

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舞台挨拶の際に、実写パートとアニメパートを横に並べて3シーンほど流してトークしてくれまして。同時に見るとこれが面白い。元にしているから当然なんだけど、同じ動き、表情、服の模様などはちょっとシンプルになっていたりするんですが、こう仕上がるんだ、という感動。演じてる方も、自分で合って自分じゃないみたいな不思議さはある、自分のクセみたいなものが見える、というようなことをお話されていましたね。

 

 

で、気になって原作を読んでみたら。2006年にボンボンで連載してたって?いや、これ、小学生向けかね?とびっくり。

原作にはかりんちゃんはいないのですが、よくよく空気感や台詞が盛り込まれてる。当時小学生で読んでいた方が大人になって見たとしたら、一番楽しいんじゃないかと思う。最近の作品でもなく、有名なシリーズでもなく、原作も知らないアニメ映画をいきなり見るってこともないかもしれませんが、観て良かった一作です。

 

 

ghostcat-anzu.jp

で、色々調べてたら久野監督のこと昔ブログに書いてたことを思い出しました。

www.r-coordinate.com

 

 

その他、最近見たものは「カラオケ行こ!」「地面師たち」。地面師たちは抜群に面白かった&子どもと一緒は絶対無理。