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コーデ週記と日々のこと。

「そして父になる」久々映画レビュー。実は入院直前に見ていました

先日見たルームの感想を上げようと思いましたが先にこちらを。出産入院5日前くらいに見ていまして。


作品自体はオススメですが直前に見ることはオススメしません笑!入院中の新生児室で足に付いた名札、めちゃくちゃ確認していました(そろそろ入院レポをあげたい…)。

 
 
是枝監督は実はそんなに観ていなくて、海街だけ。どちらの作品にも感じたのは日常を丁寧に描くことで「如何にも」なクライマックスが無いのに引き込まれてしまうところ。流石です。
 

 

ネタバレしてますので未見の方はご注意くださいませ。余談ですが私中学生の頃福山雅治ファンクラブに入っている時期がありました…。
 
前置きが長くなりましたがでは感想を。
 
 
 
 
 
子どもっていうのは大人を本当によく見てる。
父親の成長物語なんだけど、痛いほどその点も感じました。
 
福山は格好良いです。当て書きの部分もあるので当然ですけどギターやカメラなどの小道具も活かされています(特にカメラ)。
 
その格好良さがあるからこそ、エリートで完璧主義な父親像に隠された脆さや弱さが見えた時の人間臭さにグッときます。
 
正直、開始早々に(格好良いけどこんな旦那だったら嫌だなぁ…)と思いましたがその理由は徐々に明らかになってきます。虚勢を張っていたり「母親」想いだったりという姿、彼なりに父親とは…というものを分かりかねていたのだと。
 
 
 
こんな風になるぞ、と思ってその通りになれるわけでもないし。
子どもを持った瞬間に父親になったぞ!と切り変わる(肩書きとしてはそうなんですが)わけでもないし。
 
 
凧揚げのことで
 
「別に、真似しなくてもええんちゃう?」
 
みたいな台詞があったかと思うのですがそれが答えのひとつなんだな、と。
 
何気無い一言なのですが凄く印象に残っています。それを発する父親役を演じるリリー・フランキーの存在感は言わずもがな。
 
ラストは  モヤッ とします、敢えてでしょうけど。でもタイトル通り、そして父になったんです。どちらの父になったのかは…見終わって旦那とアレコレ言い合いました。
 
ただその前のシーンの幾つかは説明し過ぎかも。蝉のくだりと&父と息子が2つの道を並んで歩くシーン。あんなに喋らせなくてもそこまで描いてきたものから察せるものがある筈。ちょっとお説教っぽかったです。
 
 
勿論母としては母親同士のシーンにも魅せられました。
特に河原で2人が抱き合う所。こんな絶望的というか信じ難い出来事の中でも奇妙な友情が生まれてしまう、それでも分かり合えるのはお互いしかいないという2人。
 
女って、母って強いんだなって、改めて思いました。
 
 
しかし!
自分にもしこんな事が起きたらと思うと発狂しそうです。出産直前に観る作品じゃないかも笑。
自分だったら血より時間を取ると思います…と言い切れるのは絶対そんな事は無い前提で言っているからです!
 
 
 
…さて私は母に、なれているか?
 
 
カメラに残された画像を見るあのシーン、今思い返しても涙が出そうです。