あーるのあーだこーで。

コーデ週記と日々のこと。

映画「生きてるだけで、愛」感想、“私は私と別れられない”。

予告編を見てからずーっと気になっていた一作。見たのは先月、少し間が空きましたが感想を。あちこち話は飛びます。

正直なところ、最近気持ちが落ちることが増えたようで。自分と鬱との距離感を計りたかったというのもあります。どっぷり共感しちゃったら、マズいかな?と。

あらすじ

過眠症で引きこもり気味の寧子(趣里)は、恋人でゴシップ雑誌の編集部勤務の津奈木(菅田将暉)と一緒に住んでいる。感情のコントロールが苦手な彼女は、そういう自分に本気で向き合おうとしない津奈木に苛立っていた。ある日、津奈木の元恋人の安堂(仲里依紗)が現れ、寧子を追い出すために、勝手にカフェバーのアルバイトを決める。渋々働きだした寧子だが、少しずつ店の人に心を開くようになり......。

 yahoo映画より

 

これといった起承転結のあるメリハリあるストーリーではありません。でも片時も目を離せずにいました。

所々に昔の自分を思い出すような描写があって、目を背けたいような気にも。

普通の人が難なくこなしていることが、自分には出来ないあの感じ。笑いながらだばーっと涙が流れた日のことをうっすら思い出されて(そんな時代もあったのですよ)。

 

寧子がバイトするカフェのスタッフが西田尚美なのですが、インタビューで「この普通さが刺さればいいと思って演じた」と語っていたのがまさしく、です。

 

今の自分としては寧子に対しては傍観者で、津奈木の方に感情移入させられました。だからどん底まで落ちてはいないかな。

ただどういう形で表に出るかで、2人とも同じ「気持ち」…というとはっきりしすぎかもしれないけれど、吐き出せないものを抱えているんだろうな、と。投げたくなるわ笑。寧子と津奈木だけではなく私たちも皆。

 

ほんの一瞬でも分かり合えたあの時のために一緒にいた2人。それが映し出されるラストシーンはひたすら美しかったです。

 

寧子の感じは、鬱というよりは躁鬱(双極性障害)なのかな。あんなにザラっと瓶から薬を飲まないでちゃんと自分に合うお医者にかかってね…とちょっと冷静になってしまいました。津名木は「今回は長かったね」と言っていたことから、ある程度理解しながら傍にいるんだろうな、と。

 

菅田将暉ってこんなに格好良かったんだ…と初めて実感。というより、最近の出演作に惹かれるものがなくて、まともに見たことなかったのです。「ああ荒野」は寝坊がOKな冬休み中見たいという野望。

趣里の折れそうな細さが、危うい雰囲気をさらにそうさせて。バレエで挫折して女優となった趣里。で、同じようにバレエで挫折…で思い出されたのがCocco。オフィシャルにコメントを寄せているけど選んだ人も知っててかな、とぼんやり思いました。

自分もダンスを10年ほどやっていた身としては、バレエは憧れます。他ジャンルのダンスから始めた自分にとっては、バレエを知っている人って強いし上手いし、叶わないな…とずっと羨ましかったです。芯があるんですよね。文字通り身体にも、勿論心にも。

 

「あなた(津名木)は私と別れられるけど、私は私と別れられない」という台詞があって。そう、どこまで行っても自分とは付き合い続けなくちゃならない。自分で気づかないと前には進めない。隣には分かり合える人がいてほしいし、居て良かったと(今の旦那です)改めて思いました。

 

思い入れが強くて読みやすくはまとまらなかった感想でした。

劇場を変えつつしばらくかかりそうですが、少な目です。 

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