こんばんは、あーるです。今日の映画は旧ブログからのお引越し記事。平成もそろそろ終わりという事でぼんやり自分の見てきた映画を思い返し。これを載せようかなと思い至りました。
前後にちょっと追記しつつ、感想を。
このブログには詳しく書いていませんが鬱だった時期があります。そのおかげで(あ、そろそろ自分が爆発しそう…)とか(休まないとやばいな…)という感覚に敏感になったり、もっというとそうなるより前にストレス発散していく習慣がつきました。
2013年9月鑑賞時の感想。結婚して半年、息子を妊娠して切迫流産で安静→退職した後の頃ですね。
ではいざ、お引越し記事。
夫婦ってどういうものだろう。
またまた、ヘビーな作品のセレクトになってしまいました。
4、5年前一度見た時は
夫婦というものが遠い未来だと漠然と思っていた頃です
(不毛な恋愛ばかりしていたもので・・・)。
改めて今、見ると深く心に刺さります。
2008年
日本 140分
1993年から10年に渡る夫婦の歩み。
法廷画家である夫・カナオが裁判で相対する事件が
時の流れを如実に表しています。
私と同じ位(34歳)前後であれば
実在の事件を思い起こすことが出来るでしょう。
ゆえに、目を背けたいような裁判シーンもあります
(被告人が無駄に豪華すぎるのも、ある意味見どころ…)。
カナオのふわふわ、フラフラしたような態度。
完璧を求めるあまり自分をがんじがらめにする翔子。
不運な出来事から子どもを亡くしてしまってから
妻・翔子は心身のバランスを崩していきます。
どうして一緒にいるのか?
その問いに対する答えはただ一つ。
単純にシンプルに、ただそれだけでいい。
そう心から思うカナオの言葉に胸を突かれます。
傍にいるだけで良い、その優しさは彼の過去からも
由来しているはず。
苦しいことを乗り越えたからこそ、解ることがある。
時間の経過とともに
優しくなれたり、素直になれたりすることもある。
ラスト近く母の告白とのシーンを見ると
さらにその思いが染み入ります。
自分のこと。
今は何にも問題抱えていませんがこの後どうなっていくかなんて誰にもわからない。
鬱だって原因はともかく決して無関係なことではないはずです。産後鬱というものだってありますし。
実際、私の友人に身近にいましたし、実のところ、仕事に忙殺されていた時は自分自身も過去に鬱はありました。当時の自分には一大事でしたが一般的にはごく少量の薬の処方だったのでプラセボ効果だったのでは…なんて思います。
そう、夫婦って。
足りないものを補いあって、支え合うこと。
何があっても逃げないこと
優しさとはこういうこと
それを教えてくれる素晴らしい作品です。
女ったらしというか、男女問わず人たらし、とでも言えるカナオを演じるリリーフランキーが実に自然体で良い味です。そして、木村多江演じる清々しい笑顔の翔子の横顔が凄く綺麗だと思いました。
あ、ジャケット写真が良いです。見終わるとさらにそう思います。
以上、お引越し記事。
ジャケット写真、って言ってますがもうパッケージで手元に置くことは減るんでしょうね。見終えて、DVDをケースにしまって「あ、この写真は…」っていう余韻まで楽しむという。
ずっしりくる故に簡単に見返そうという気分にはなれないのですが確実に好きな作品です。
さて、連休は映画館に行けるかなー。みなさま、よいお休みを。