あーるのあーだこーで。

コーデ週記と日々のこと。

映画「寝ても覚めても」感想。これは凄いラブストーリー。

今週は野球が休み&旦那が飲み会続きなので、Amazon等で三本映画を観ました。そのうちのひとつ、前から観たかった「寝ても覚めても」の感想です。

主演の唐田えりか、といえば。

野球好きでJ sportsを数年見ている私としては、以前沢山流れていたソニー損保のCMが印象的で。初めて見たとき、あまりの棒読みに正直驚いた記憶があります笑 (つい、バイクのシーンで思い出してしまいました…まだ物語に入り込めてないな)その、良く言えば何にも染まっていない透明感が今回も際立っています。

前置きが長くなりました。

あらすじ

麦=ばく(東出昌大)と朝子(唐田えりか)は恋に落ちるが、麦は彼女の前から突然居なくなってしまう。

それから2年がたち、彼女は麦との思い出が残る大阪を離れて東京で暮らし始める。ある日、麦と外見はそっくりだが性格の違う亮平(東出昌大)と出会う。麦のことを忘れられないがゆえに彼を避けていたが、一方の亮平はそんな彼女に強く惹かれる。亮平と接するうちに彼に惹かれていく朝子だったが......。

※yahoo映画より

動悸が激しくなる映画。

後半からは大袈裟じゃなく!

 

冒頭、恋に落ちた瞬間の出会いは甘過ぎる。理屈じゃなくて運命なんだろうと思わせるのに十分だけどこんなのあるわけないでしょう、と言いたくなるくらい(なので、ちょっと入り込めて無かったのね~)。

好きだった人が、突然居なくなって。もう会えないと思っていたのに顔だけそっくりな別人が目の前に現れたら…。

どうしたって惹かれてしまうと思う。

麦は浮世離れしていて、出会った瞬間に好きだと感じる、本能で繋がっているような相手。

亮平は、地に足がついていて、優しくて一緒に過ごしているうちにだんだん好きだと実感していく。

対照的な二人を演じていた東出昌大のそれぞれ魅力的でした。個人的には亮平の方がイメージ湧くかな。ナチュラルに優しくて人の和を大事に出来る人。

だからこそ…朝子がとった「ある行動」に対してのやりきれなさが静かに爆発した横顔は強烈でした。

 

麦に再会しなければ波風立たずに上手くいった筈だと思うのですが…ニアミスしてしまう。姿を見る事はなかったけど、彼の乗った車の後ろから「バイバイ」と手を振ったところで気持ちにケリがつけば、良かったのに…と思う。

けど、麦と朝子は再び会ってしまった。

会ってからの、ほんと心臓に悪っ!という展開は苦しくて(ホラーと言う人がいるのも頷ける)。

朝子の行動にはただただ驚く。けど、そうやって理屈ではなく心で動けるのがちょっと羨ましいような気分にもなる。だって、大多数の人は…あそこまで思い切らないでしょ!?

朝子の、ぼーっとしてるようで実は一直線なところ。真っ直ぐ過ぎて。朝子が友人にかけた言葉をそのまま返したい、「私には絶対出来ない、すごい」です。

 

でも、彼女にとってはそうしなきゃならなかった。そこまでしないとケリがつかなかったってことなんだと思う。そこからの彼女は凄く強くなった。迷いが無くなった。亮平と同じ未来を見つめて生きようと決意したんだなと。簡単には許されないけど、傍にいると誓う。追い掛けるシーンの美しさ。

 

寝ても覚めても。もしかして、夢の中にいたのかもしれない、けど逆に今が夢なのかもしれない。揺れ動いた朝子が最後に抱いた気持ち。

亮平にとってはまだ朝子を信用しきれない。

朝子にとっては何が一番大切なのかがクリアになった。

そんな瞬間を切り取ったようなラストが目に焼き付いて離れない。

 

この映画を「朝子の行動が許せない!」とかで嫌になっちゃったら勿体ない。終始突然で解らなくて、戸惑う事の連続でしたが私はこの映画、このラブストーリー好きです。

 

脇を固める人の事全然書けてませんが、完全、瀬戸康史に肩入れしたくなりました。2人の女友達それぞれの人生、だからこそ違う掛ける言葉、麦の友達とそのお母さん。全員見事にはまったキャスト。

あと、猫ちゃんが名演。

 

 

 

寝ても覚めても

寝ても覚めても

 

原作の評判も割れてるみたいなので、そうなると読んでみたいような。

寝ても覚めても: 増補新版 (河出文庫)

寝ても覚めても: 増補新版 (河出文庫)